こうありたい ── 資材作成者の10の信条
過去のインシデント、逸脱の心理を経て、本シリーズは「ではどうありたいか」を問う。科学的根拠の管理者として売る人ではない立場、読み手の頭の中への責任、データに先導される良心、文書全体への署名、有効性と安全性を対等に語る義務 ── 逸脱を防ぐ職業倫理の背骨を、10の信条として全10章で言語化する。
01
私は売る人ではない ── 科学的根拠の管理者という役割の再定義
資材の作り手には、もう一つの肩書きがあると思っている。
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02
「伝わった像」に責任を持つ ── 紙の正確さだけでは届かない
資材に書いた数字は正確だった。
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03
結論より先にデータがある ── 科学的根拠の管理者として立つ
資材を作るとき、頭のどこかに「この薬は効くはず」という気持ちがある。
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04
全体に署名する ── 「このスライドは問題ない」を積み重ねると何が起きるか
「このグラフだけなら問題ない」「1枚だけ追加するだけだから」──そう言い聞かせながら資材を組み立てると、完成した文書は誰も名前を書けないものになる。
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05
不利な情報を、自分から差し出す ── 語る義務という信条
有効性を20分かけて語り、安全性は「最後の10秒」。
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06
届けた情報は、私のものだ ── 結果への当事者性を持つ
「医師が最終的に判断するのだから、私はその材料を渡すだけ」。
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07
ノルマは制約だ、目的ではない ── 数字の重力に押されない資材をつくるために
「今月の数字、見てますか」——上長のその一言が、資材の設計を変えることがある。
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08
公正に競う ── 根拠のある言葉だけが、長く信頼される
競合品を誹謗したくなる瞬間に、必ず「失いたくない」という感情がある。
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09
自ら言う ── Limitation(限界)・不確実性・利益相反を語ることが、信頼の土台になる
黙っていた方が楽だ、と感じる場面は必ず来る。
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10
良心は移植できる ── 個人の誠実さを組織の習慣に変えるまで
「適切な情報を届けたい」という思いが、一人の担当者の心の中にだけ宿っている限り、その人が異動した日に薄れ、四半期末の重圧が最高潮に達した夜に折れる。
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